いつの間にか立夏も過ぎ梅雨前の日差しに夏を感じる今日この頃、いかがお過ごしでしょうか?
緊急事態宣言の延長に伴い、延期が続いていた個展の会期がようやく固まりましたのでご案内申し上げます。
橋本仁個展 VIRTUS
2021年6月22日(火)~7月12日(月)
営業時間:平日11:00-20:00 土日11:00-19:00
※最終日は18時閉廊
会場:阪急メンズ東京7F tagboat(タグボート)
〒100-8488 東京都千代田区有楽町2-5-1 03-6252-5403(直通)
※ 新型コロナウィルスの感染拡大の状況次第で開催時間等が変更となる可能性もありますので、ご来廊いただく前にウェブサイト等で最新情報をご確認ください。なお、在廊予定はSNSでお知らせいたします。
展覧会コンセプト
「VIRTUS(ヴィルトゥス)」はラテン語で「内から湧き上がる力」すなわち「内発性」を指します。周囲の目線や考え、損得に左右されることなく倫理、道徳的な行動ができるかどうか。その行動を起こす力の源泉がヴィルトゥスであると解釈することができます。
幸福を〈外側〉に求め続けた結果、著しい感情の劣化が起こっている現代社会において欠けているもの、それがヴィルトゥスだと感じています。政治学者であるリチャード・ローティが「感情教育」を提唱したように、教育とは感情プログラムをインストールすることであり、ギリシャ哲学的に言えば「内なる光の受け渡しを行う」ということになります。正しい感情プログラムのインストールで心に光が灯ることで正しい存在になれるのであって、内発性も自浄作用もそこから生み出されるということです。例えば、目の前で不条理なことが起こった時に〈憤り〉といった感情が湧き上がれば、状況を変えるために行動することができますが、そもそも何の感情も沸かなければ、行動を起こす原動力を持たないということになります。
人間社会が終末的様相を呈している今こそ、改めてヴィルトゥスに目を向け、内発性を喚起していくことで、社会を少しずつ良い方向に変えていけるのではないでしょうか。
新作を中心に20点ほど展示予定になっています。さらなる延長がなければ、緊急事態宣言明けにスタートとなりますので、銀座界隈にお越しの際はお運びいただけますと幸いです。tagboatのECサイトでも販売しますが、コンセプトにあります通り、内なる光の受け渡しをテーマにしておりますので、実際に作品に対峙していただけますと大変嬉しく存じます。